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COLUMNコラム

COLUMN 08

歯がしみる原因とは?むし歯と知覚過敏の違いと、痛みを抑える次世代ホワイトニング「PAP+」

「冷たいお酒や飲み物を口にすると、キーンと歯がしみる」

「過去にホワイトニングで激痛を感じ、途中でやめてしまった」

美しい歯を求める多くの方が、このような「知覚過敏」による痛みのトラウマを抱えています。一過性のものとはいえ、むし歯以上に鋭い痛みを感じることもあり、オーラルケアへのモチベーションを下げる大きな要因となります。

本コラムでは、歯科医師の視点から知覚過敏が発生する根本的なメカニズムとむし歯との違い、そして痛みを抑えながら美しい白さと艶を引き出す次世代の医療ホワイトニングについて解説いたします。


1. なぜ歯がしみるのか?

知覚過敏のメカニズム

知覚過敏(象牙質知覚過敏症)を理解するためには、まず歯の構造を知る必要があります。

歯の最表層は、人体で最も硬い無機物(ミネラル)の層である「エナメル質」で覆われています。その内側には少しの有機物を含む「象牙質」があり、中心の空洞(歯髄腔)には神経と血管が走っています。

エナメル質はキャップのように歯の頭部のみを覆っており、歯の根元には存在しません。30代頃から加齢や過度なブラッシングなどの影響で歯を支える骨や歯肉が下がると、エナメル質のない「象牙質」が露出します。象牙質には神経へと繋がる無数の細いトンネル(象牙細管)が存在するため、冷たい水などの刺激がこの管を伝わり、神経を直接興奮させることで鋭い痛みが発生します。

むし歯との決定的な違い

むし歯が「細菌の酸によって歯が溶け、実質的な欠損(穴)ができている状態」であるのに対し、知覚過敏は「象牙質の露出による一過性の刺激伝達」です。むし歯は進行すると痛みに慣れてしまうこともありますが、知覚過敏の痛みは鋭く突発的です。歯がしみ始めたサインは、「プロによるオーラルケアの始め時」とも言えます。


2. 知覚過敏を引き起こすNG習慣と対策

日々の何気ない習慣が、知覚過敏を悪化させているケースは少なくありません。

過度なブラッシング

美意識が高い方ほど、硬めの歯ブラシで長時間強く磨いてしまう傾向があります。これは歯肉を退縮させ、エナメル質を摩耗させる原因となります。やわらかめで先端の細いブラシを使用し、5分程度の適切な圧でのブラッシングを心がけましょう。

無意識の歯ぎしり・食いしばり

慢性的な負荷は歯に微小なヒビ(マイクロクラック)を生じさせ、知覚過敏を悪化させます。ナイトガード(マウスピース)の装着や、咬筋へのボツリヌストキシン注射などの医療アプローチが有効です。

コーティング剤(シュミテクトなど)

また、硝酸カリウムを配合したコーティングジェル(歯科専売品など)を日々のケアに取り入れることで、神経の興奮を鎮静化させることが可能です。


3.医療ホワイトニングで「歯がしみる」理由

ホワイトニングをご希望される患者様が最も不安に感じるのが、施術時の痛みです。

一般的な医療用ホワイトニング剤(過酸化水素)は、歯の内部の象牙質に浸透し、黄ばみの原因となる色素団を酸化反応で分解します。この際、漂白と同時に発生するフリーラジカル(活性酸素)が象牙細管を通じて神経を刺激するため、痛みが生じます。

かつては高濃度(35%等)の過酸化水素が使用され、激しい痛みを伴うことが一般的でした。現在では日本の臨床研究に基づき、濃度を抑えた(19〜24%)痛みの少ない薬剤も開発されています。知覚過敏の症状はあくまで一過性であり、歯に永続的なダメージを与えるものではありませんが、それでも痛みに耐えながらの施術は大きなストレスとなります。

4.PAP+は知覚過敏をおこさないホワイトニング成分

PAP+は「フタルイミドペルオキシカプロン酸(PAP)」を主成分とし、ナノハイドロキシアパタイトとクエン酸カリウムを配合した薬剤です。

PAPは過酸化水素の代替として注目されている漂白成分で、酸化反応により色素分子を分解しますが、フリーラジカル(活性酸素)を発生させません。そのため、ホワイトニングに伴う知覚過敏を誘発しにくく、歯ぐきへの刺激もほとんどありません。さらに、知覚過敏抑制効果のあるクエン酸カリウムも配合。研究報告では、PAP 12%ジェルが、過酸化水素 6%ジェルと同等の漂白効果を示すことが示唆されています。*1 

なぜ今、世界でPAP+が注目されているのか?

EUでは0.1%以上の過酸化水素の使用が制限されており、日本と同様に過酸化水素を用いた薬剤は一般販売ができません。また過酸化水素が一般販売できるアメリカでも"for sensitive"(知覚過敏の方に配慮した)製品が人気です。オーストラリアブランド「Hismile」をはじめとするPAP+製品が、世界中で安全かつ効果的なホワイトニング剤として広く普及しています。

歯を「修復しながら白くする」という発想

PAP+の特徴は、歯の構成成分と同じ「ナノハイドロキシアパタイト」を配合していることです。歯はもともとカルシウムとリンの結晶であるハイドロキシアパタイトからできていますが、酸で溶けだしたり、物理的刺激により年齢とともに剥がれ落ちていきます。PAP+に含まれるナノハイドロキシアパタイトが、剥がれ落ちた部分を補修。ただ色素をぬく過酸化水素とは異なり、エナメル質の表面をうめることで艶感がでるのが最大のメリットです。*2

またハイドロキシアパタイトはミネラルであり、ミネラルは肌や髪の水分保持に重要であると言われています。これはよく衛生士さんなどとも話すのですが、「若い人の歯は水分が多いので薬剤が浸透しやすく白くなりやすい、逆に年齢があがると歯が乾燥し白くなりにくい」現象に遭遇します。つまり、ふだんからハイドロキシアパタイトを補修することはオフィスホワイトニングの効果を高める可能性がある、と推測されます。

オフィスホワイトニングで白くしたあとは、PAP+を使うことで白さをキープしつつ歯の質を保つことができます。

PAP+は日本では現在歯科医院での取り扱いのみ

欧米では市販されている製品もありますが、日本では未承認の薬剤となるため、一般の小売店では手に入りません。当院では、歯科医師が適切な輸入手続きを経て処方しています。医療機関での管理下で提供されるため、安心してケアを始めていただけます。

過酸化水素=悪ではないが、自己流の使用には注意

おうちで「もっと白くしたい」方は、過酸化水素(過酸化尿素)薬剤とマウスピースを使用したホームホワイトニングがおすすめです。過酸化水素は歯に永久的にダメージを与えるものではありませんが、むし歯の歯には使用できず、また知覚過敏を悪化させる可能性があります。また歯ぐきに多量につくと"やけど"のように歯ぐきを傷つけるため、適正量を守る必要があります。痛みを我慢しながら使用するのではなく、不快感やトラブルがあったときには歯科医院に相談しましょう。

当院のPAP+取扱い

①オフィスホワイトニング

当院のオフィスホワイトニングはPAP+ジェルと過酸化水素剤を混合して使用しています。

最初にPAP+ジェル(↓画像下の白いジェル)を歯の表面にのせることで、過酸化水素の刺激を最小限におさえ、「潤いを与えながら」ホワイトニングが可能、艶感のある仕上がりが特徴です。

オフィスホワイトニングで使用しているPAP+ジェルはご家庭のホームホワイトニングとしてご購入いただけます。

②ホームケア

ホワイトニングペン・マウスウォッシュをご用意しております。毎日の歯磨きの後に使うことで、マイルドにホワイトニングしながら、日々剥がれ落ちるハイドロキシアパタイトを補修。お家でしかできないスペシャル・トリートメント・ケアです♪ペンタイプ・洗口液タイプお好きな方をお選びいただけます。

・PAP+ホワイトニングペン 1本1650円(2週間分)

・PAP+マウスウォッシュ 1本4400円(1か月分)

★施術とセットで20%オフ

PAP+で「潤いホワイトニング」、してみませんか?♪

*1 Pascolutti M, de Oliveira D. A Radical-Free Approach to Teeth Whitening. Dent J (Basel). 2021 Dec 9;9(12):148. doi: 10.3390/dj9120148. PMID: 34940045; PMCID: PMC8700120.

*2 The latest innovation in teeth whitening. Br Dent J 232, 280 (2022). https://doi.org/10.1038/s41415-022-4017-0

*3 Limeback H, Meyer F, Enax J. Tooth Whitening with Hydroxyapatite: A Systematic Review. Dent J (Basel). 2023 Feb 12;11(2):50. doi: 10.3390/dj11020050. PMID: 36826195; PMCID: PMC9955010.

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